→ 障害は悪いことじゃないのに。「なぜ言ってはダメ?」友達への障害告知で悩む息子に伝えたこと【LITALICO発達ナビ】
僕は普段ジーンズを履いている。細身のストレートで、下腿義足になる前から愛用しているものだ。ジーンズを履くときは、義足側の裾を膝頭まで捲り上げている。ソケットを丸ごと見せる体裁なわけだ。ソケットが太く、裾を下げたままだと突っ張って歩き辛い、というのがその理由だ。ソケットの脹脛や、上部の広がった部分はジーンズの上からでもはっきり分かる。頑張って裾を下げたまま歩いていると、ジーンズがずり下がってくる。が、このジーンズはお気に入りで、履き心地はとても良く、愛着もあるので捨てる気はない。
さて、僕は道端で義足を履き直す羽目になったことがある。脛が痛くて歩けなかったのだ。無事に義足を履き直した後、お茶を飲んで一息つくために店に寄った。ご夫婦で切り盛りしている店だ。席に着いて痛んだ脛をソケットの上から擦っていると、お店の奥様が「自分の足のように擦っているけど、触っている感覚はあるの?」と聞いてきた。「ありません。ただ治まってくれと願って擦っています。」と答える。そのやり取りがなんだか可笑しかった。他にも「どうしてジーンズの裾を捲っているの?」と聞かれたが、そこに「障害者アピールしてるの?」という雰囲気はなく、単に「ちょっと聞いてみた」という感じで、その後も経営者のご夫婦や隣席の客と楽しく話して店を出た。
僕は、障害のことや義足のことは気軽に話題にしてほしい。障害の種類や程度にもよるので誰にでも言えることではないが、僕自身はそう思っている。もちろん、差別されたり揶揄されたりするのは真っ平御免だ。また、その人や、その人の家族から障害のことに触れてほしくないという雰囲気を感じたら、その時はそっとしておいてほしい。